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工務店のSNS運用代行おすすめ7選|選び方と契約前の確認項目

工務店・住宅会社のご担当者が、SNS運用代行の会社を比べるための記事です。住宅・建設向けの支援を公式サイトで明示している7社を、2026年10月時点で確認した内容で掲載し、見学会の来場につなげる選び方、見積もりで聞く質問、契約前の注意点をまとめています。

この記事は、住宅会社向けにInstagramの運用代行を行う現次が運営するコラムです。掲載企業の一つに現次を含めていますが、他の会社と同じ基準で掲載しており、順位や優劣はつけていません。

SNS集客全体の進め方はこちらの記事で扱っています。ここでは、運用を外部に頼むかどうかの検討に絞ります。

この記事の掲載基準と、会社の見方

掲載の基準は次の三つです。

  • 公式サイトの本文で、住宅・建築・工務店(建設を含む)の事業者を対象にした支援を明示していること
  • その支援に、InstagramなどSNSの運用(投稿の代行、運用の支援、自社運用への移行の支援)が含まれると書かれていること
  • 公式サイトで、社名と所在地を確認できること

公式サイトの本文を読んだ日は2026年10月10日で、各社の説明はその時点の記載にもとづきます。本文を読めなかった会社と、住宅・建設向けと明示されていない会社は掲載していません。そのため、掲載されていない会社が劣るという意味ではなく、この一覧は住宅向けSNS運用会社の全体を網羅したものでもありません。

掲載順は、社名(「株式会社」を除く)の五十音順で、英字で始まる社名は最後にアルファベット順に並べました。料金は公式サイトで改定されるため掲載せず、見積もりで確認する前提にしています。成果の数字も、数え方がそろわないため掲載していません。

各社の説明は、公式サイトに書かれている内容の要約です。実際の対応範囲や体制は、問い合わせて確かめてください。

工務店・住宅向けのSNS運用支援会社7社(五十音順)

先に、7社を一つの表にまとめます。「公式サイトで確認できる特徴」は各社のページに書かれていた内容で、成果や対応力を比べたものではありません。

社名 所在地 主な支援内容 公式サイトで確認できる特徴
カーサ・プロジェクト株式会社 東京都渋谷区 Instagram運用の代行、自社で続けられるアカウントづくり、見学会集客向けのInstagram広告運用の相談 住宅会社・工務店を対象に明記。運用の指導も行うと記載
株式会社グローバルリンクジャパン 東京都中央区 建設・不動産業界向けのSNS運用とSNSマーケティング、SNS内製化の支援 業界経験のある専任ディレクターが戦略設計から運用まで担当すると記載
現次(この記事の運営会社) 公式サイトの会社概要を参照 住宅会社向けのInstagram運用代行、広告運用、イベント集客 住宅業界に特化したサービスページを公開
セスグモ株式会社 東京都港区 住宅系に特化したInstagram運用(企画、制作、投稿、分析)、広告運用まで一貫して対応 専用ページに「住宅系専門のInstagram運用」と記載
株式会社レブリックデッサン 三重県桑名市 工務店向けのInstagram運用代行とコンサルティング、撮影、リール用動画 工務店に特化した分析と、見学会・資料請求につながる施策を運用の流れに記載
株式会社SHO-SAN 東京都杉並区 工務店特化のInstagram運用代行、リール、分析と改善レポート、ネット広告の代理運用 工務店向けの独自の分析ツールを使うと記載
株式会社TrustLead(トラストリード) 広島県広島市 工務店・ハウスメーカー特化のSNSコンサルティングと運用代行 投稿作成から効果測定・レポートまで、独自の分析ツール、インフルエンサー施策を記載

表を見ると、住宅・工務店への特化を明記している会社、建設・不動産向けの支援として書いている会社、代行と自社運用への移行支援を並べている会社に分かれます。各社の内容は、次の見出しごとに読めます。

カーサ・プロジェクト株式会社

カーサ・プロジェクト株式会社は、東京都渋谷区に本社を置き、大阪と福岡にもオフィスがあります。会社概要には、経営・販売促進のコンサルティング、集客や工務の標準化、商品住宅の企画・開発などが事業として並んでいます。

SNS運用代行のページは、対象を「住宅会社様、工務店様」とし、Instagramの運用を代行すること、最終的に自社で運用できるアカウントづくりまで支えることを掲げています。見学会の集客を目的としたInstagram広告の運用も相談でき、インサイトの分析にもとづいて運用し、自社で続けられるよう指導するとも書かれています。読んだページには、実績の数字や事例の掲載はありませんでした。

公式サイト:SNS運用代行|支援サービス(カーサ・プロジェクト)

株式会社グローバルリンクジャパン

株式会社グローバルリンクジャパンは、東京都中央区に所在し、SNSのコンサルティングとマーケティング、SNS内製化の支援、SNS採用などを手がけています。公式サイトには「建設、不動産業界向け SNS運用/SNSマーケティング」のページがあり、施工実績、物件情報、採用の発信を扱うと書かれています。

業界経験のある専任ディレクターが、戦略設計から運用まで担当するという記載があります。コンテンツの例には、施工のビフォーアフター動画、採用向けの職人紹介、物件やモデルルームの紹介が挙がり、対応するSNSはInstagram、TikTok、YouTube、X、Facebookです。ページには注文住宅メーカーの事例も掲載されています。住宅だけでなく建設・不動産向けの支援として書かれているため、工務店の事例があるかどうかは見積もりで聞いてください。

公式サイト:建設・不動産業界のSNS運用・コンサル(グローバルリンクジャパン)

現次(この記事の運営会社)

現次は、この記事を運営する会社です。所在地は、公式サイトの会社概要を参照してください。他の会社と同じ基準で、公式サイトの記載をそのまま掲載します。

現次のInstagram運用代行では、月10投稿の企画立案・編集・公開・分析までを担当しています(出典: 住宅業界特化SNS運用×イベント集客支援パッケージ)。

サービスの詳細は、住宅業界特化SNS運用×イベント集客支援パッケージのページで確認できます。

セスグモ株式会社

セスグモ株式会社は、東京都港区に所在し、デジタルマーケティング事業とFC事業を掲げる会社です。

住宅向けのページには「住宅系専門のInstagram運用」とあり、アカウントの開設、企画立案、クリエイティブの作成、キャプションとハッシュタグの選定、投稿、分析までを任せられる内容が書かれています。アカウント運用から広告運用までを一貫して支える、とも記載があります。読んだページに会社概要の詳細はなく、社名と所在地はトップページで確認しました。

公式サイト:住宅系専門のInstagram運用(セスグモ)

株式会社レブリックデッサン

株式会社レブリックデッサンは、三重県桑名市に本社があり、ブランド名はLES BRIQUES DESSEINです。トップページは工務店に特化した運用ノウハウを前面に出し、Instagramの運用代行とコンサルティングを案内しています。

撮影も請け負い、撮影だけの依頼も受け付けるとしています。リール用の動画にも対応し、工務店に特化したデータ分析を行うとあります。運用の流れは、問い合わせ、打ち合わせ(訪問またはZoom)、事前準備、投稿(頻度はプランによる)、ファン形成、そして見学会や資料請求につながる施策の順に書かれています。

公式サイト:LES BRIQUES DESSEIN(株式会社レブリックデッサン)

株式会社SHO-SAN

株式会社SHO-SANは、東京都杉並区に本社があります。会社概要には、コンサルティング、広告制作、広告運用、FC、AI活用支援などの事業が並んでいます。

Instagramのページは「工務店特化」を掲げ、平日毎日の投稿の代行、リール、ハッシュタグの選定、工務店向けの独自の分析ツールによる分析と改善レポート、固定投稿とハイライトによるホームページやイベントへの導線づくりを挙げています。ネット広告の代理運用も支援内容に含まれます。ページには来場などの実績の数字が掲載されていますが、来場アンケートの体裁や取得状況には各社でばらつきがあるという注記が付いています。

公式サイト:工務店専門のInstagram運用(SHO-SAN)

株式会社TrustLead(トラストリード)

株式会社TrustLeadは、広島県広島市に本社、大阪市に支社があります。事業内容には、システム開発、Instagramの分析ツール、SNS運用・投稿実務の代行、Webサイトと動画の制作、ビジネスプロフィール対策、Web広告、インフルエンサーマーケティングが並んでいます。

SNS運用のページは「工務店・ハウスメーカー特化のSNSコンサルティング・運用代行」と題され、アカウント設定から投稿作成、データ分析、効果測定、レポートまでを任せられると書かれています。独自の分析ツールによる数値分析と改善提案、インフルエンサー施策、来場に特化した集客サービス「Homin」も案内しています。

公式サイト:工務店・ハウスメーカー特化のSNSコンサルティング・運用代行(TrustLead)

問い合わせ前に、工務店の側で決めておくこと

会社を比べる前に、自社の側で決めておく項目が四つあります。ここが決まっていないと、見積もりを取っても、比較が金額と投稿本数だけになる場合があります。

フォロワー数ではなく、見学会の来場と問い合わせで成果を見る

SNS運用の成果を何で見るかは、依頼の前に決めます。工務店の場合は、フォロワー数やいいね数より先に、見学会・相談会の予約組数、実際の来場組数、来場後に相談や資料請求へ進んだ組数を置きます。

来場単価とは、運用費と広告費の合計を、Instagram経由で実際に来場した組数で割った、来場1組あたりの費用です。全来場の組数で割る方法もありますが、運用費と広告費の成果を見るときは、対象にした媒体経由の組数で割ります。経由の数え方は、次の段落の来場アンケートで決めます。予約の件数ではなく来場の組数で数えるのは、予約したのに来なかった組が混ざるためです。予約組数と来場組数は別々に記録し、運用会社とも共有します。

Instagram経由かどうかは、来場アンケートや予約フォームで確かめます。「何を見て知りましたか」という質問に、Instagramの投稿、リール、ストーリーズ広告、紹介、検索といった選択肢を並べる形です。選択肢を決めておかないと、運用会社の報告と自社の記録で数字が合わない場合があります。

公式サイトに来場や問い合わせの実績を掲載している会社もあります。その数字は、集計の期間、広告費を含むか、来場アンケートの取り方によって意味が変わります。SHO-SANの公式サイトは、実績の数字に、来場アンケートの体裁や取得状況には各社でばらつきがあるという注記を付けています。数字を見るときは、数え方を聞くところから始めます。

成果を来場で見る例として、現次が公開しているお客様の声を引用します。

現次がInstagram運用代行と広告運用を支援した工務店B社では、見学会・相談会1回あたりの来場が1組から4組前後に増え、来場単価は約50,000円から約17,500円に下がりました(出典: お客様の声 B社)。

この例のように、前後を来場の組数と来場単価で比べられると、運用の続け方や広告の見直しを数字で決められます。フォロワー数の増減だけでは、見学会に人が来たのかどうかは分かりません。

住宅の検討期間に合わせて、契約期間と評価の時期をそろえる

住宅は、見学会に来てから、相談とプランの検討を経て契約に進みます。来場が増えた月と契約が決まる月はずれることがあるため、契約の件数だけでは運用を評価しにくくなります。評価の時期を契約前に三つ決めておく方法があります。

  1. 運用の開始から1か月ほど:アカウントの設計が決まり、計画した投稿が出ているかを見ます。作業の確認で、成果の評価はまだしません。
  2. 見学会を1回終えた時点:予約組数、来場組数、Instagram経由の組数を、運用会社の報告と自社の記録で突き合わせて検証します。
  3. 見学会を複数回終えた時点:来場単価と、来場後に相談や資料請求へ進んだ組数を見て、続けるか、広告の配分を変えるかを決めます。

最低契約期間が、三つ目の時点に届くかも確認します。仮に見学会を2か月に1度開く会社なら、6か月の契約で評価できる見学会は3回です。契約が3か月なら、評価できる見学会は1回か2回です。開催の条件や来場の組数によっては、来場単価を比べる判断材料が不足する場合があります。

社内に残る作業を先に書き出す

運用代行に出しても、社内に残る作業があります。契約前に書き出して、誰が行うかを決めます。見積もりの金額が同じでも、社内に残る作業の量が違えば、実際の負担が変わる場合があります。

社内に残りやすい作業 社内に残る理由
施主への掲載依頼と同意の取得 施主と契約しているのは工務店のため
撮影の日程調整と立ち会い 完成物件や現場の鍵と日程を、工務店が持っている場合があるため
見学会の日程・テーマ・定員の共有 告知投稿は、開催の内容が決まってから作るため
投稿の最終承認 仕様や性能の表現に責任を持つのは工務店のため
問い合わせ・DM・予約への返信 来場の前後の対応は営業に直結するため

誰が担当するかは、後の質問表で運用会社に聞きます。この表の作業を契約の範囲に含める場合は、その分の費用と手順も確認します。

住宅向けSNS運用代行の対応範囲を、投稿・撮影・広告・来場導線で切り分ける

見積もりの金額を比べる前に、対応範囲を五つに分けて、どこまで含まれるかを確認します。同じ月額でも、含まれる範囲が違うと、そのままでは比べにくくなります。

範囲 含まれる作業 住宅会社で確認すること
投稿の制作 企画、デザイン、リールの編集、キャプション、公開 施工事例、見学会の告知、施主の声など、種類ごとの本数
撮影 完成物件、現場、スタッフの撮影 担当と費用は、後の質問表で確認
広告運用 Instagram広告の設定、配信、改善 広告費は別払いか、広告アカウントの名義は誰か
来場導線 固定投稿、ハイライト、予約ページへのリンク、DM対応 見学会ごとの予約ページを誰が作るか
分析・報告 インサイトの確認、月次レポート、定例の打ち合わせ 報告の項目は、後の質問表で確認

広告運用を含むかどうかは、会社ごとに公式サイトの記載が異なります。前の章の表の「主な支援内容」の欄で確認してください。広告まで含めるか、投稿だけにするかは、見学会の集客を広告でも行うかどうかを基準に検討します。

外部に頼む前に、自社の運用の現状を確認したい方へ

現次の資料には、会社概要・特徴、業界支援事例、運用サービスの内容を掲載しています。外部に頼むか、自社で続けるかを検討する材料としてお使いください。

資料をダウンロードする

見積もりを依頼するときの質問と、費用の比べ方

SNS運用代行の選び方は、代行型・内製化支援型・広告込み型の違いから

SNS運用代行とは、アカウントの企画、制作、公開、分析といった運用の作業を外部企業が担当する契約形態です。作業をどこまで外部に出すかで、依頼先のタイプが分かれます。公式サイトの記載をもとに、三つに分けて整理します。

型 内容 向く社内の状況 確認すること
代行型 投稿の制作と公開を会社が担当する 担当者が他の業務と兼任で、投稿の時間が取れない 承認の手順、修正の回数、報告の項目
代行と内製化支援の組み合わせ型 運用を担当しながら、自社で続けられる形に移していく いずれ社内の担当者に移したい 引き継ぐ時期、教える内容、移行後の費用
広告込み型 投稿に加えて、広告の運用まで担当する 見学会の集客を広告でも行いたい 広告費の負担、広告アカウントの名義、成果の数え方

カーサ・プロジェクトは公式サイトで自社運用ができるアカウントづくりを掲げ、グローバルリンクジャパンはSNS内製化支援のサービスを並べています。投稿の代行を前面に出している会社と、自社運用への移行を並べている会社では、契約の終わり方が異なる場合があります。どの型でも、見学会の来場という成果をどう数えるかは、共通して聞きます。

工務店のインスタ運用代行で、見学会の告知をどこまで任せるか

見学会の告知には、投稿の内容のほかに、出す時期と予約ページへの導線の設計が含まれます。運用会社に任せる範囲を、開催前・当日・終了後に分けて決めます。

  • 開催前:告知投稿とストーリーズの本数、出す日、予約ページへのリンクの置き場所(プロフィール、固定投稿、ハイライト)
  • 当日:会場の様子を投稿する場合、誰が撮影し、誰が公開するか
  • 終了後:来場者の承諾を得たうえでの振り返り投稿、次回開催の告知、来場者への連絡

SHO-SANは、固定投稿とハイライトでホームページやイベントへの導線をつくる作業を公式サイトに挙げています。レブリックデッサンは、運用の流れの最後の段階に、見学会や資料請求につながる施策を置いています。見学会のたびに予約ページを作り直す場合は、リンクを差し替える担当者も決めておきます。見学会そのものの集客設計はこちらの記事で扱っています。

見積もり依頼で聞く質問表

見積もりを依頼するときは、次の質問を同じ文面で各社に送ります。回答の違いが、そのまま比較の材料になります。

質問 聞く理由 答えから分かること
住宅・工務店のアカウントを運用した経験はありますか。同じ商圏の競合を同時に担当していませんか 投稿の内容や情報の扱いが近くなる場合があるため 住宅の経験の有無、競合の扱い
成果は何で数えますか。集計の期間、広告費を含むか、来場の数え方(Instagram経由のみか、全来場か)を教えてください 数字の意味が数え方で変わるため 来場単価まで見る会社かどうか
見学会の告知は、いつ、何本出しますか 来場の組数は告知の時期で変わるため 見学会を前提にした運用かどうか
撮影は誰が行い、費用は料金に含まれますか 撮影費が別になる場合があるため 総額と社内の負担
施主の同意が必要な素材は、誰が、どの形で取りますか 写り込みの責任が自社に残るため 同意取得の手順
投稿の承認は誰が行い、修正は何回まで対応しますか 仕様の表現に責任を持つのは工務店のため 承認の手間と、修正の上限
報告は、どの頻度で、どの項目を受け取れますか。見本を見せてもらえますか 報告の中身で、続けるかを決めるため 来場や問い合わせまで報告に入るか
アカウントの権限はどう渡し、契約の終了後に何を引き継ぎますか アカウントは自社の資産のため 権限の渡し方と、元データの扱い
最低契約期間と、中途解約の条件を教えてください。広告費は料金と別ですか 評価の時期に届く期間か確かめるため 契約の縛りと、総額の見通し

回答は口頭で終わらせず、書面かメールで受け取ります。担当者が変わったときも、同じ内容を確認できます。

撮影の扱いは、公式サイトの記載から分かる会社と分からない会社があります。レブリックデッサンの公式サイトには、撮影も請け負い、撮影だけの依頼も受け付けるという記載があります。ほかの会社は、読んだページで撮影の扱いを確認できなかったため、表の撮影の質問で聞いてください。

来場単価で比べる計算例(数字は仮のもの)

月額の安い案を選べばよいとは限りません。次の数字はすべて仮の計算で、掲載した会社の料金や成果ではありません。6か月間の運用を、投稿の代行だけの案Aと、広告運用を含む案Bで比べます。

項目 案A(投稿の代行のみ) 案B(広告運用を含む)
月額の運用費(仮) 10万円 15万円
月額の広告費(仮) 0円 5万円
6か月の合計 60万円 120万円
6か月のInstagram経由の来場(仮) 6組 12組
来場1組あたりの費用 10万円 10万円

合計の金額は案Bが2倍ですが、Instagram経由の来場も2倍なら、来場1組あたりの費用は同じです。案BのInstagram経由の来場が9組にとどまれば、来場1組あたりは約13万3千円になります。月額の安さだけで案Aを選ぶのも、広告を含む案Bを高いと決めるのも、来場単価を見てからにします。

見積もりを受けた時点で、案ごとのInstagram経由の来場の見込みを運用会社に聞き、来場単価に直して比べます。見込みは約束ではないので、根拠も聞きます。過去の同じ規模の見学会の来場数や、広告を配信する地域の範囲が、根拠の例です。

契約前に確認する注意点

アカウントの権限は自社に残し、取り消せる形で渡す

Instagramのアカウントは自社の名義で作り、自社が管理者のまま、運用会社に権限を渡します。運用会社の名義でアカウントや広告アカウントを作ると、契約を終えるときに、過去の投稿やデータを持ち出せなくなるおそれがあります。

権限を渡す方法の一つに、Instagramの共有アクセスがあります。Metaの共有アクセス利用規約(英語版、2025年5月13日更新)には、オーナーは共有アクセスの間に招待した相手がアカウントで行った活動について最終的な責任を負うこと、招待の前に相手に任せる活動を話し合って合意しておくことを強く推奨していること、オーナーはいつでもアクセスを取り消せることが書かれています。

Metaの規約では、招待した相手の活動についての最終的な責任はオーナーにあるとされています。運用会社が投稿を誤った場合も、共有アクセスを使うなら、責任は自社に残ります。権限を渡す前に、投稿、コメント返信、DM、広告のうち、どこまで任せるかを契約書に書いておきます。DMには見学会の申込者の個人情報が含まれるため、DMを任せるかどうかは分けて決めます。担当者が変わったときの権限の追加と、契約終了日に権限を取り消す手順も、あわせて書いておきます。共有アクセスを使えるアカウントの条件は、Metaの案内で確認してください。

施工写真と施主の写り込み、素材の権利を書面で決める

完成物件や施工中の現場には、施主の暮らしや近隣の様子が写ります。表札、住所が分かる看板、車のナンバー、家族の顔などが写り込んでいないかを、投稿の前に確認します。施主の同意は、メールか書面で残します。

同意の範囲も決めます。Instagramの投稿だけに使うのか、広告にも使うのか、使う期間はいつまでかが決まっていないと、広告に回すときに同意を取り直す必要が出る場合があります。職人やスタッフの顔を出す場合も、本人の同意を取ります。

素材の権利は、契約書に書きます。運用会社が撮影した写真や編集した動画を、契約の終了後に自社が使えるか、運用会社が他社の投稿に流用しないか、の二点です。元データを受け取れるかどうかも、このときに決めます。

第三者への投稿依頼を含む施策は、ステマ規制の対象になりうる

運用会社の提案に、施主やインフルエンサーなど第三者へ投稿を依頼する施策が入っている場合は、広告の表示のルールも契約前に決めます。消費者庁は、広告であるのに広告であることが分からない表示を、令和5年10月1日(2023年10月1日)から景品表示法違反の対象としています(ステルスマーケティング)。規制を受けるのは広告主、つまり商品やサービスを供給する事業者で、企業から依頼を受けたインフルエンサーなどの第三者は規制の対象にならないと案内しています。広告には、企業がインフルエンサーなどの第三者に依頼・指示するものも含まれます。

消費者庁のQ&Aは、規制の対象を、表示内容の決定に関与した事業者としています。第三者に投稿を依頼する施策では、関与の程度によって工務店が広告主に当たる場合があり、判断は個別の事情によります。そこで、投稿に広告であることを示す、投稿の前に運用会社が文面を確認する、最終確認を誰が行うか、の三つを決めておきます。インフルエンサー施策を支援内容に挙げている会社に限らず、見積もりで第三者への依頼を含むかを聞きます。判断に迷う施策は、消費者庁の案内で確認してください。

契約期間・解約条件・引き継ぎを確認する

最低契約期間、自動更新の有無、中途解約の条件と費用を、契約前に書面で確かめます。見学会を複数回終えた時点より短い契約では、続けるかどうかを決める材料が不足する場合があります。

契約が終わるときに受け取るものも、先に決めます。

  • アカウントの権限の取り消しの確認
  • 投稿の元データと撮影素材
  • 月次レポートの履歴
  • 広告を任せた場合は、広告アカウントの配信データ

解約を申し出てから実際に終わるまでの期間と、その間の投稿の扱いも聞きます。公式サイトの記載には頼らず、見積もりと契約書の両方で確かめます。

工務店のSNS運用代行に関する質問

Q. 運用代行に出すと、社内の担当者は何もしなくてよいですか

何もしなくてよいとは限りません。契約の範囲に含めない限り、社内に残る作業があります。本文の表で挙げた、施主への掲載依頼、見学会の日程と内容の共有、投稿の最終承認、問い合わせへの返信が例です。残る作業を契約前に書き出すと、担当者が兼任でも回るかどうかを確かめられます。担当者の時間が足りない場合は、撮影や返信を運用会社の範囲に含める見積もりを取る方法があります。

Q. 運用代行と内製化支援は、どちらを選べばよいですか

社内に担当者を置けるかで分ける方法があります。当面は担当者の時間が取れない場合は、代行型で投稿が途切れない形にします。半年から1年のうちに担当者へ移したい場合は、移行の時期と教える内容を契約に書ける会社を選びます。代行から始めて、途中で内製化支援に切り替えられるかも聞きます。

Q. 公式サイトに来場の実績が掲載されている会社を選べばよいですか

数え方が分かる範囲で、参考にします。集計の期間、広告費を含むか、来場アンケートの取り方、何社の平均かで、数字の意味は変わります。見積もりで数え方を聞き、報告書の見本を見せてもらったうえで、自社の過去の見学会の来場と比べます。

まとめ

工務店がSNS運用代行を選ぶときに、先に決めるのは、成果の数え方、評価する時期、社内に残る作業の三つです。この三つが決まっていれば、掲載した7社のどこに問い合わせても、同じ質問で比べられます。掲載していない会社に頼む場合も、同じ質問表を使えます。

最初の作業は、直近の見学会の予約組数と来場組数、来場アンケートの「何を見て知ったか」の集計を手元に出すことです。それが、見積もりを受けるときに運用会社へ渡す、最初の資料になります。

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