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工務店のインスタ投稿ネタ一覧|工程別・月10投稿の割り振り例

工務店・住宅会社のInstagram担当者が、次の投稿内容で毎週手が止まってしまう悩みに答える記事です。投稿のネタは、新しく考え出す前に、地鎮祭から引き渡しまでの現場や、完成見学会にすでにある素材から拾い出す方法があります。

アカウント全体の設計はこちらの記事、SNS集客の全体像はこちらの記事で扱っています。ここでは、投稿のネタを工程や見学会の日程から作る手順と、施主や職人の写真を載せる際の許可の取り方に絞って解説します。

工務店のインスタ投稿ネタは、現場の工程と見学会から作れる

投稿ネタとは、施工の工程、完成見学会、スタッフや職人、お客様の暮らし、家づくりの知識という5つの素材から取り出した、1回分の投稿の中身のことです。工務店には、工事が進むたびに写真を撮る場面が最初からあります。素材があるのに投稿にできないと感じる場合は、撮った写真を投稿に変える手順が決まっていないことが考えられます。

工務店のインスタネタは、5つの素材に分けて考える

5つの素材ごとに、投稿内容の具体例と適した投稿形式を表にまとめました。

素材 投稿の中身の例 向く形式
施工の工程 地鎮祭、配筋、上棟、壁を閉じる前の断熱、造作 フィード、リール、ストーリーズ
完成見学会 告知、見どころ、当日の様子、来場者の質問への回答 フィード、ストーリーズ
スタッフと職人 現場監督の仕事、大工の道具、設計担当の打ち合わせ リール、フィード
お客様の暮らし 引き渡し後の住まい、住み始めて変えた点 フィード
家づくりの知識 断熱材の違い、窓の選び方、収納の寸法の決め方 フィード、リール

この表のうち、現場から直接収集できるのは上の3行です。「お客様の暮らし」は、引き渡しのあとに許可を得て作成する素材のため、事前に決めておくべき点は「いつ、誰に確認するか」になります。「家づくりの知識」は、来場者や施主から聞かれた質問などから作る素材で、施主や施主邸の写真を使う場合に同じ確認が要ります。許可の取り方は後半で説明します。

工務店のインスタ投稿内容は、検討段階で出し分ける

同じ施工写真であっても、見る人の検討段階によって知りたい内容は異なります。家づくりを考え始めたばかりの人には知識の投稿を、会社を絞り込んでいる人には施工の工程や職人の様子を、来場を迷っている人には見学会の見どころや当日の流れを発信します。

検討段階 読み手が知りたいこと 出す投稿内容
家づくりを考え始めた 何から調べればよいか 家づくりの知識、お客様の暮らし
会社を絞り込んでいる 施工の質と、担当者の人柄 施工の工程、スタッフと職人
来場を迷っている 見学会で何が見られるか 見学会の告知、見どころ、当日の流れ

1回の投稿で3つの検討段階すべてに応えようとすると、キャプションが長くなり、何を伝える投稿なのかが分かりにくくなる場合があります。1投稿につき、対象とする検討段階は1つに決めておきます。

家づくりの知識の投稿は、聞かれた質問から作る

家づくりの知識に関する投稿は、発信側が決めたテーマを並べる方法のほかに、来場者や施主から実際に聞かれた質問をもとに作成する方法があります。顧客の実際の疑問に答える形になります。見学会や打ち合わせで聞かれた質問をスタッフがメモに残しておき、月に1回まとめて投稿を作成します。

質問の例 答える投稿 使う素材
壁の中はどうなっているのか 断熱材の施工を見せる投稿 壁を閉じる前に撮った写真
窓は大きいほどよいのか 窓の位置と大きさを、間取り図で比べる投稿 完成した家の窓まわり、間取り図
収納はどのくらい要るのか 収納の寸法と、置くものを見せる投稿 完成した家の収納の寄り
引き渡しのあとに困ったらどうなるのか 引き渡し後の点検と連絡の流れを説明する投稿 点検の様子(施主の許可がある場合)

質問は例です。実際にスタッフが聞かれた質問に置き換えてください。質問をメモする係は、見学会の受付や打ち合わせに出る人に決めておきます。

ネタ予定表は、着工前に工程表から作る

現場の工程が決まっていれば、投稿スケジュールもあらかじめ決められます。着工前に、次の順で予定表を作成します。

  1. 工程表から、地鎮祭・基礎・上棟・構造・内装・完成・引き渡しの予定日を書き出す
  2. 各工程で、写真や動画を撮影する担当者と、撮影の許可を取る相手を決める
  3. 工程ごとに、フィード、リール、ストーリーズのどれで投稿するかを決める
  4. 施主への確認を取ってから、投稿日を割り当てる

壁を閉じたあとの断熱材や、コンクリートを打設したあとの配筋は、撮り直しができません。この2点は撮影日を最優先で押さえます。天候によって工程がずれたときは、日付ではなく工程の順序に合わせて投稿を並べ替えます。

工程別のインスタ投稿ネタ:地鎮祭から引き渡しまでに撮るもの

地鎮祭は、工事を始める前に工事の無事を祈る儀式です。上棟は、柱や梁などの骨組みを組み上げる工程です。この2つを含む工程ごとに、撮るものとキャプションに書くことを決めておくと、現場に行く日に迷いません。

工程 撮るもの キャプションに書くこと 向く形式
地鎮祭 祭壇、施主の手元(顔は写さない)、更地の全景 日付、敷地のエリア名(番地は書かない)、着工の予定 ストーリーズ
基礎 配筋、型枠、検査の様子 コンクリートを打つ前に何を確認しているか フィード(複数枚)
上棟 骨組みが立ち上がる定点、クレーンと大工の手元 上棟の日付、当日の流れ リール、ストーリーズ
構造・断熱 壁を閉じる前の柱、金物、断熱材、気密測定の様子 何を施工したか、閉じたあとは見えなくなること フィード、構造見学会の告知
内装・造作 造作家具、塗装、建具の取り付け 素材の名前、選んだ理由 リール
完成 清掃後の外観と内観、光が入る時間帯 間取り、採用した仕様 フィード(複数枚)、見学会の告知
引き渡し 鍵を渡す場面(施主の許可がある場合)、手書きのメッセージ お礼、引き渡しの日付 ストーリーズ、フィード

キャプションの記載例には、読み手が住宅会社を比較・検討する際の判断材料となる内容をまとめています。専門用語を使うときは、同じ文の中で分かりやすい一言に言い換えておきます。

1回の現場訪問で撮る6つのカット

現場に行く日は、投稿1回分だけでなく、複数の投稿に活用できる素材をまとめて撮影します。次の6つを決めておくと、撮り忘れを防ぎやすくなります。

  1. 敷地の外から見た全景
  2. 毎回同じ位置と向きから撮影する定点
  3. 職人の手元や道具の寄り(顔は写さない)
  4. 材料、金物、仕上げの寄り
  5. 作業中の部屋全体の様子(職人は後ろ姿)
  6. 保護具を着けた作業者が写る画角(保護具を着けていない場面は載せない)

図面や工事の看板、現場に掲示された書類には、施主の名前や住所が書かれていることがあります。これらはあらかじめ画角から外すか、投稿の前に隠します。

上棟と構造の段階は、壁を閉じる前に撮る

上棟から壁を閉じるまでの間に撮影した構造や断熱の写真は、構造見学会を開く場合も開かない場合も、その後の投稿で継続して活用できます。壁を閉じる前の構造や断熱を見てもらう見学会が、構造見学会です。

毎回同じ位置から同じ向きで撮影すると、工程が進む様子が1つの動画やスライドにまとまります。最初に撮影した1枚を確認しながら、毎回構図を合わせます。

完成後の撮影は、片付けと光の条件を先に決める

完成見学会の告知に使う写真は、現場の清掃が済んでから撮影します。養生材や工具が写り込むと、完成した内観というより工事現場の写真に見えることがあるためです。外観は日の当たり方で見え方が変わるので、撮影する時間帯を最初に1つ決めておき、同じ時間帯で撮り直せるようにしておきます。

来場を迷っている人への判断材料として、仕上がりの精度が伝わる写真があります。完成見学会に足を運んだ個人ブロガーは、見えている部分の仕上がり(ネジの締まり、壁紙のズレ、外構の清掃状態)を、見えない部分の品質を推し量る材料にしたと書いています(メイのおうちパパ「完成見学会で絶句した話|「言う通りに建てた家」がヤバかった理由」、note、2026年4月1日)。建具の納まりや壁紙の継ぎ目を寄りで写した写真は、こうした見方をする人への材料になります。

引き渡し後の暮らしは、聞く質問を決めてネタにする

お客様の暮らしの投稿に使う言葉は、引き渡し当日よりも、住み始めてしばらく経ってからヒアリングするほうが集めやすい場合があります。質問を決めて尋ねる場合の例を挙げます。

聞くこと 投稿になる形 聞くときの確認
住み始めて、想定と違った点と、直した点 家づくりの知識(失敗例と対策) 名前を出さずに載せてよいか
いちばん使っている場所と、その理由 間取りの解説(動線、収納) 室内の写真を載せてよいか
季節ごとの暮らし方(冷暖房、結露、洗濯物) 断熱や換気の解説 生活感の出る場所を写してよいか
家づくりで迷ったことと、決め手 施主の声(文章のみ) 文面を本人に見せたか

お客様の声の投稿は、載せる文面を必ず事前に本人に見せてから公開します。言い回しを会社側で整えた場合も、整えたあとの文章を見せて了承を得ます。

工務店のリールとストーリーズに回すネタ

工務店のリールネタは、現場の10秒素材から作る

リールのネタは、現場で10秒前後のカットを撮りためておくと作成できます。長い動画を1回で撮ろうとすると撮影日の負担が大きくなるため、短いカットを撮りためておき、編集で組み合わせる方法をおすすめします。

リールのネタ 使う素材 撮り方の例
上棟の定点 骨組みが立ち上がる様子 同じ位置に固定して、時間を空けて撮る
大工の手元 墨付け、加工、取り付け 顔は写さず、手元と道具だけを寄りで撮る
断熱・気密の施工 壁を閉じる前の断熱材、気密測定 「閉じると見えなくなる」と字幕を入れる
工事中と完成後の比較 同じ部屋の2つの時期 工事中に撮った位置と同じ位置で撮る
仕上げの寄り 建具、造作棚、タイルの目地 光が入る時間帯に、ゆっくり寄る
見学会の見どころ 吹き抜け、造作、窓からの景色 前日に、来場者の動線に沿って撮る
家づくりの質問に答える 来場者や施主から聞かれた質問 スタッフが現場で、一言で答える

撮影の手間が少なく済むと見込める素材は、大工の手元と仕上げの寄りです。担当者が別の業務と兼任しているときは、この2つから始めます。顔を写さない撮影方法は、職人への配慮にもなります。

スタッフと職人の投稿ネタは、職種ごとに用意する

スタッフと職人の投稿は、職種ごとに見せるべき内容が異なります。顔を出さなくても作れるネタをあらかじめ決めておくと、本人の負担が小さくなります。

職種 見せるもの 顔を出さない撮り方
大工 墨付け、加工、道具の手入れ 手元と道具の寄り
左官・塗装 塗り壁の仕上がりが変わっていく様子 同じ壁を、同じ位置から時間を空けて撮る
電気・設備 壁を閉じる前の配線と配管 寄りで撮り、用途を字幕で添える
現場監督 検査の項目、工程の確認 チェック表と手元
設計担当 打ち合わせの準備、図面から家が立ち上がる様子 図面の一部(施主の名前と住所は隠す)
営業・事務 見学会の準備、問い合わせへの返信の流れ 机の上と会場の準備の様子

顔を出す投稿は、本人が納得したうえで発信します。入社して間もない人や、顔を出したくない人に、業務上の役割として求めることは避けます。

ストーリーズは、その日の現場と見学会の告知に使う

ストーリーズは、過度な完成度を求めずに出せる場所です。その日の現場の様子、上棟のクレーン、見学会までの残り日数など、フィード投稿にするほどではない素材が向いています。見学会が近づいたときの使い方は、後半のカレンダーで解説しています。

ストーリーズに載せる前であっても、施主邸を写す場合は施主への確認が必要です。職人が写るときは、事前に本人に声をかけておきます。

月10投稿の企画を、現場の都合に合わせて回したいとき

現次の資料には、会社概要と特徴、業界支援事例、運用サービスの内容を載せています。投稿の企画と運用をどこまで任せられるかを社内で比較・検討する際にお使いください。

資料をダウンロードする

月10投稿の割り振り例:見学会がある月とない月

月10投稿を例に、フィードとリールの割り振りを表にまとめました。ストーリーズは10投稿の枠に含めず、現場の進み具合に合わせて別に出します。この回数は割り振りの一例ですので、実際はアカウントの状況に合わせて調整してください。

投稿の種類 見学会のない月 見学会のある月 使うネタ
施工の工程(フィード) 3回 2回 工程別の一覧から。見学会の月は、会場の施工中の写真を使う
現場のリール 2回 2回 上棟の定点、大工の手元、仕上げの寄り
スタッフと職人 2回 1回 現場監督の仕事、大工の道具
家づくりの知識 2回 1回 断熱材の違い、窓の選び方、収納の寸法
お客様の暮らし 1回 0回 許可を取った住まいの様子
見学会の告知・当日・振り返り 0回 4回 次の章のカレンダーのとおり
合計 10回 10回

見学会のある月は、施工の工程、スタッフと職人、家づくりの知識、お客様の暮らしの投稿を1回ずつ減らし、見学会に関する投稿4回分に充てています。

この10投稿を毎月作成するには、企画、撮影の手配、編集、公開、数字の確認が毎月発生します。担当者が別の業務と兼任している場合は、どの作業から外部に任せるかをあらかじめ決めておきます。

現次のInstagram運用代行では、月10投稿の企画立案・編集・公開・分析までを担当しています(出典: 住宅業界特化SNS運用×イベント集客支援パッケージ)。

全部を任せる形のほかに、撮影と企画だけを社内に残し、編集と公開を外に出す分け方もあります。担当者の空き時間で、任せる範囲を決めます。支援の範囲は、上の出典のページに載っています。

兼任の担当者が、1か月で回す作業の順番

投稿の担当者が他の業務と兼任している場合、撮影と確認の作業を月の中でスケジュール分けしておきます。1か月の作業手順を次のように定めておくのが一例です。

週 やること 連絡する相手
第1週 ネタ予定表を更新し、今月撮る現場と日を決める 現場監督
第2週 現場を撮影する。壁を閉じる前の工程があれば最優先にする 職人、施主(撮影の確認)
第3週 編集し、載せる画像を施主と職人に見せて確認を取る。確認が済んだ投稿から随時公開する 施主、職人
第4週 月末に予約と問い合わせの流入元を数え、翌月のネタ予定表を準備する。確認が済んだ投稿は引き続き随時公開する 営業担当

公開は月の後半にまとめず、確認が済んだ投稿から出します。見学会の告知は開催の3週間前に出すため、見学会のある月は、告知の公開日を先に決めて、撮影と確認をその前に終わらせます。確認が間に合わなかった投稿は、公開を翌月に回します。その月は、確認が済んでいる別の投稿を先に出します。確認の済んでいない写真を、日程に合わせて無理に出すことはしません。

月末に、予約と投稿の関係を見る

ネタを増やす前に、どのネタが来場と関係していそうかを見ます。月末に、見学会の予約フォームや問い合わせの「何で知ったか」の欄で、Instagramと答えた人の数を、予約した組と実際に来場した組に分けて数えます。あわせて「参考にした投稿」も尋ね、どの投稿を見たかを書いてもらいます。

この数字から分かるのは、本人が挙げた投稿と、見られている素材の種類までです。投稿の前後で予約が増えても、それだけでその投稿が理由だとは決められません。見学会の開催時期や広告の有無など、ほかの条件も重なっているためです。回答が少ない月は結果として扱わず、次の月も同じ聞き方で数えます。そのうえで割り振りを少しずつ変え、何が変わるかを見ます。

見学会の前後に何を出すか:告知から振り返りまでのカレンダー

見学会の投稿は、開催日の前だけで終わらせず、開催後の投稿までを含めた1つの流れとして設計します。見学会そのものの集客設計はこちらの記事で扱っています。ここでは、どの時期にどの素材を出すかというスケジュールを決めます。

時期 出す場所 投稿の内容 使う素材
開催の3週間前 フィード 告知。開催日時、会場のエリア、予約方法、予約の締切 完成間近の外観、間取り図
2週間前 リール 見どころ。完成すると見えない構造と断熱を見せる 壁を閉じる前に撮った素材
1週間前 ストーリーズ スタッフ紹介、当日の流れ、予約の状況 スタッフの写真、会場の地図
前日 ストーリーズ リマインド。時間、駐車場、持ち物 会場の入口、駐車場
当日 ストーリーズ 会場の様子、空いている時間帯 室内(来場者は写さない)
翌日 フィード お礼と会場の様子の振り返り 当日に撮った内観
1週間後 リールまたはフィード 来場者から聞かれた質問に答える スタッフが現場で話す映像、図

告知の文面には、工事が残っている部分があれば、その旨と理由も明記しておきます。ある設計事務所の見学会の案内は、植栽の工事が終わっていないことを、現時点の状態の説明として記載しています(株式会社おりなす設計室「完成見学会のご案内(※4/26追加画像あり)」、note、2026年4月16日)。来場者が目にする現場の状態と、投稿写真の状態がずれないようにするための書き方です。

2週間前のリールには、構造と断熱の段階で撮影した素材を使います。

開催後の最初の投稿は、来場へのお礼と会場の様子にします。来場者の顔や会話が写り込まないように、人が少ない時間帯に撮影するか、室内だけを写します。1週間後の投稿は、来場者から聞かれた質問に答える形にします。質問が次のネタになりうるため、当日にスタッフが聞かれたことをメモに残しておきます。

構造見学会と完成見学会で、投稿の組み方が変わる

構造見学会は、壁を閉じる前の期間にしか開催できません。開催できる日程が工程で決まるため、告知の投稿は上棟のあとすぐに開始します。このときの素材は、柱と金物、断熱材、気密測定の様子などで、完成見学会の写真とは使う場面が異なります。

引き渡し前の家を完成見学会の会場にする場合は、施主の承諾が前提になります。会場にする家の施工中の写真は、告知の素材として活用できます。

見学会の告知に、Web広告を組み合わせた場合の例です。

現次がInstagram運用代行を支援した工務店A社では、フォロワー向けのイベント告知投稿とストーリーズ広告を組み合わせ、広告費9,119円で3件のイベント来場(1件あたり3,039円)を獲得しました(出典: お客様の声 A社)。

告知の投稿だけで予約が埋まるか、広告を追加するかは、開催までの日数と前回の来場状況をもとに判断します。日数が足りないときは、先に広告の準備を進めます。

施主や職人の写真を出すときの許可の取り方

現場の写真には、人と家が写ります。施主の顔、家族、住所が分かる景色、職人の顔、協力会社の看板などです。許可を取る相手と確認する内容をあらかじめ決めておくと、ネタを投稿するたびに迷いません。

本人を判別できる写真は個人情報にあたる

個人情報保護委員会のQ&A(会社の行事で撮影した写真の社内展示について)は、本人を判別できる写真は個人情報にあたること、本人の同意が要らない場合でも利用目的の通知か公表(法第21条第1項)は必要なことを示しています。あわせて、プライバシー権や肖像権の侵害にあたることもあるため、不特定多数に出すときは自主的に本人の同意を得ることが望ましいとしています(個人情報保護委員会のQ&A。2026年10月時点で確認)。

この設問が扱っているのは社内での展示です。Instagramは不特定多数が見る場所で、展示より範囲が広くなります。施主や職人の顔が判別できる写真は、同意を取って載せる運用を勧めます。施工契約書や同意書の文言は、弁護士に確認してください。この記事は法律上の助言ではありません。

住所が分かる写り込みを、投稿の前に消す

施主邸の写真は、顔が写っていなくても住所の手がかりになります。探偵事務所の書き手によるnoteの記事には、窓の外の景色、電柱の管理番号、マンホールの模様から居住地域が絞られること、家具のない新居の写真が空室の情報と照合されることが書かれています(探偵屋「【防犯】瞳に映った景色で住所特定? 探偵が教える、SNSにアップすると「一発で家バレする」写真の特徴」、note、2025年12月28日)。身辺警護の教育団体の記事は、写真に残る位置情報や、看板・ナンバープレートの写り込みが場所を割り出す手がかりになりうると指摘しています(国際要人警護機構(AICPO)日本支部「その投稿、家が特定されています ─ ボディーガードが教える”SNS写真1枚で漏れる個人情報”の防ぎ方」、note、2026年6月26日)。どちらも施工事例の投稿を扱った記事ではなく、公的な基準でもありません。工務店の投稿では、次の写り込みを投稿前の確認項目にします。

  • 表札、郵便受け、番地の表示
  • 電柱の管理番号、マンホール、窓の外に見える目印の建物
  • 車のナンバープレート、制服や学校名
  • 撮影時の位置情報と、投稿画面の位置情報タグ

確認する相手と内容は、写る対象ごとに分けて整理しておきます。

写るもの 確認する相手 確認する中身 残す形
施主と家族(顔、子ども) 写る成人の本人それぞれ。子どもが写る場合は保護者 載せる写真、期間、削除を頼む方法 同意書(本人ごと)
施主邸の外観と内観 施主(名義人が複数のときは全員) 住所が分かる写り込み、載せる範囲 同意書、投稿前に画像を見せたメール
職人とスタッフ 本人(協力会社の職人は会社にも) 顔を出すか、手元だけか 社内ルール、本人の返信
協力会社の看板とロゴ 協力会社 載せてよいか メール
近隣の住民と通行人 確認しない 写さない。写り込んだ場合は加工する なし
施主の投稿のリポスト 施主 リポストとタグ付けの可否 DMやメールの記録

同意書と確認メールに入れる項目

撮影と掲載の同意書には、次の項目を盛り込みます。

  • 載せる場所(Instagram、自社サイト、広告)
  • 載せる写真の範囲(外観、内観、家族)
  • 掲載の期間と、削除を依頼する連絡先
  • 住所や名前を伏せるかどうか
  • 特典や謝礼の有無

施主に口コミの投稿を依頼し、割引などの特典を渡す場合は、消費者庁のステルスマーケティング規制(令和5年10月1日から景品表示法違反)に該当するかどうかを確認します。企業が第三者に依頼や指示をした投稿も、SNSの投稿も対象に含まれます。依頼の前に消費者庁のステルスマーケティング規制のページを確認してください(2026年10月時点で確認)。

よくある質問

Q. 施主への撮影と掲載の確認は、いつ取ればよいですか。

契約の段階で撮影と掲載の希望を聞き、着工前に同意書で確認します。実際に投稿する写真は、公開前に必ず施主に見せます。家族が写る場合は写る成人それぞれに確認し、子どもが写る場合は保護者に確認します。鍵を渡す場面のように引き渡し当日に撮る写真は、その日の前に別途確認しておきます。

Q. 工事が予定どおり進まないとき、投稿の予定はどうしますか。

投稿日ではなく、現場の工程の順序で並べ替えます。ずれて空いた投稿の枠には、家づくりの知識の投稿を入れます。知識の投稿は現場の進み具合に左右されにくいため、予備の下書きを用意し、工程の遅れに応じて本数を調整します。

Q. 職人やスタッフが顔を出したがらないときはどうしますか。

手元、道具、後ろ姿を中心に撮影します。顔を出すかどうかは本人の同意が前提です。会社のアカウントでどこまで協力を求めるかは、あらかじめ社内のルールとして決めておきます。

まとめ

工務店のインスタ投稿ネタは、工程、見学会、スタッフと職人、お客様の暮らし、家づくりの知識の5つの素材から作ります。工程ごとに撮るものを決め、月10投稿を見学会のある月とない月で割り振り、見学会は開催後の投稿まで1つの流れにします。人と家が写る素材は、同意書で確認を取ってから出します。

最初にやるべきことは、次に着工する1棟の工程表からネタ予定表を作成することです。壁を閉じる前の撮影日が決まれば、見学会の告知に使う素材が事前に揃います。

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